比較的大きな窓がテナント長手方向一面に設置されている本案件。先生はもとより、私たちも待合・診察室等に自然光が差し込むレイアウトを考えました。
幸い窓面と対になる壁面側からの出入口だったため、カウンターを大きな180度のカーブを持つ形状で、窓面への動線と処置室から出てくる2方向の動線に対応できるアイランド型としました。
また、その大きなアールカウンターは待合の雰囲気作りにも一役買っていて、訪れた方々からとても優しい空間になりましたねと好評でした。
ビルインでのご開業に時にやはり重要なのは水回りです。条件的に厳しいところは配管取り回しの可能範囲によりプランに大きな制約が掛かることもしばしばです。
本案件もテナント中央部の壁面沿いにある既設のトイレ・給湯室が起点でしたので、その近辺にクリニックとして必要な水回りを集中しながら使い勝手にも十分考慮しレイアウトをまとめていきました。
テナント形状によってはクリニック内動線をラウンド型として患者さんの進行方向を一定に向かわせる方法が適用できます。
これにより患者さんが待合と診察・処置を行ったりきたりという時間的なロスを軽減できたり、スタッフ全員の申し送りがスムーズに行えたりのメリットが享受できます。
患者さんにとっても移動し続ける事により本来の滞在時間と変わりなくとも、待たされた感が軽減できる心的メリットもあるので可能な場合には検討したい動線です。