神経内科の特徴として診察時に患者さんに歩行をしてもらい、状況・動作による痛みや痺れなどを確認するという事があります。それにより通常の内科の診察室よりやや広めの空間を求められる事が多々あります。
テナント形状を活かしながら先生が状態確認しやすい診察室を中心に考え、プランを進めさせていただきました。
将来的に二診体制も取れるレイアウトがご希望でした。
ただ、スタート時から使用しない部屋を作ってしまうのはイニシャルコストという点からはもったいないので、増設するであろう間仕切りの周辺まで電源や弱電(LAN等)配管を振り分けるに留め、造作は行いませんでした。
こうする事により将来的に『稼動しているクリニック』に対する追加工事を短時間で、尚且つ簡便に、そしてローコストで実現出来る様にしています。
通常の内科より車椅子の方の割合が多いのも神経内科の特徴の一つです。
それはプランニングにも考慮しなければならない条件で、それぞれの部屋間の動線を意識して広めに取らなければなりません。
誰にとっても快適な診療空間はもちろん理想的ですが、限られたスペースと設備条件の中、一つ一つを良く検討し優先順位をハッキリさせ、一貫してブレない方向性を持ってプランを構築していく事が大切です。