テナントが事務所仕様のリフォームをしたばかりという事もあり、最大限既存を利用して 初期内装費を抑えることを心がけました。先生と一つ一つの項目、仕様を相談しながら 減額を積み重ねご契約させて頂きました。ビル裏手が学校施設だったので一部窓面は 二重サッシをご提案。街中や学校の喧騒をシャットダウンし、落ち着いた環境で診察に 望めるようになりました。

テナント形状が元々、先生の要望にマッチしていたのと同時に、リフォーム済みということが 大きく予算を抑えるのに役立ちました。スタッフ休憩室等はなるべく手を付けずに区切り、 余分な工事を発生させない事を前提にプランを進めました。
二重サッシのご提案等必要なところは勿論組み込みながら、予算の配分にかなり注意して 打合せを重ねた事が功を奏した案件です。

都市部でビル診の内装工事代は当然そのテナントの初期状態に大きく左右されます。 新築でスケルトン(コンクリート剥き出し)状態と、今回の様にオフィス仕様となっている場合では 坪単価での比較はあまり意味を成しません。大切なのはテナントの初期の状態を的確に捉え 何がベースで、何処からをオプションとすべきかを設計者と共に整理しいく事だと思います。 ただ良い事を積み上げるだけではなく、削ぎ落とす事も必要な作業です。