1フロア1テナントだったものを2つに区分する事から始めさせていただいた案件でした。
かなり変形した区画側でしたが、自費診療もお考えだったため施術室等の配置を工夫し無理の無いスタッフ動線を確保することを第一にプランさせて頂きました。
元々お勤めだった病院でもほとんどの事をご自分でこなしてきた経験もあり、いろいろな作業スペースの目的を限定しない臨機応変な診察スタイルはプラン時に心強かったです。
優しい笑顔が印象的な先生との打合せはいつもほのぼの進行でしたが、常にご自身の頭の中で診療時の動きをシュミレーションしていて、そのスペースでいけるかの判断はとても早く、プランが決定するまでの時間は短かった印象が残っています。
先生方の体が覚えている診察時の作業領域に対する感覚は、場所や大きさが変わっても瞬時に掴んでしまうという凄さをあらためて実感させて頂きました。
変形テナントには変形テナントなりの特徴を生かしたプランニングが出来るかがクリニックとして成立させるための重要なポイントです。先生と知恵を絞ってアイデアを出し合い、一つ一つ検証していかねばならない作業はお互い根気の必要な過程ですが、そこを一緒に乗り越えていける信頼関係を築くことが納得のいくプラン作成に欠かせません。どんなにPCで綺麗に図面が描けてもやはり最後は人と人。私たちは対話力の研鑽も日々の業務の中で実践しています。