今回案件は木造建築3棟が連なる状態からそれを一体化し、1階部分に45坪の大きな空間を作ることから始まりました。
クリニックの基本プランを弊社が担当し、建物オーナー手配の住宅メーカーさんが改修工事を担うという協力体制のもと進めさせて頂いた案件です。
木造建築故、多く残る構造柱に悩ませられながら、先生のご要望である診察室から中待合・検査室などクリニック全体の動きがわかるプランは大変苦労しながらの作成となりました。
異なる高低差を持つ3棟の建物を繋いだことによる、天井や床に出来る段差をどう解消していくかという点と、構造柱をいかに壁に取り込んだり、意匠性を持たせ圧迫感の無い仕上げとするかに注力した案件でした。
具体的には待合は高い天井を確保し開放的な雰囲気つくりを心がけ、梁が下がって低くなる部分をキッズスペースにしたりと、スペースの目的に違和感の無い演出を心がけました。
クリニック内に死角を作らないような工夫が出来ると、スタッフも院内の様子に気づきやすくなり、結果として患者さんも安心して利用できる空間となります。
今回は高低差の利用・演出もありましたがキッズコーナーが受付前に配置出来、子供たちの様子も容易に確認出来るため、お母さん方からも好評です。
また、建築仕上材料もいろいろな種類が増え、一方向の透過性を持つガラスシートなどもあり、死角を無くすための覗き窓に利用することによりその効果を発揮するものもあります。
最新の材料を積極的に使用することにより問題を解決していくことも私たちの仕事です。