細長い形状を長手方向に沿って各部屋を並べていくようなレイアウトになるのは、先生もそのテナントに決定される際認識はされていたので必要な部屋数は勿論ですが、どの程度までミニマムで支障が無いかをしっかり意識してくださっていた事が非常にプランを進めるに当たり助かりました。この幅があれば出来る。そういった確定要素を持って望まれる打合せのお陰様でコンパクトながら機能的なクリニックになったと思います。
全ての部屋がスクエアな形状となってしまうのは機能的に考えれば仕方ないのですが、顔となる受付、待合の雰囲気はレディースクリニックとして優しい雰囲気にしたいと思い大きな弧を描くカウンターに続き、受付収納を隠す壁面も同様のRで仕上げ、一体感を持たせた見た目の工夫を施しました。カウンター天板にはガラスを使用し、煌びやかさも控えめではありますが提案・設置した結果、スタツフの方々からも好評を頂きました。
開業場所に合ったピンポイントの方針・戦略がこれほどまでに成功した例はあまり見た事がないというほど盛業されています。クリニックといえど今やサービス業といわれ始めている現在マーケティングも大切な開業準備の一つと言えるのだと思います。
その戦略・コンセプトを実現するための相互理解をプロジェクトの一員として捉え、実現に向けキャッチボールできる設計会社かどうかも選定基準として大切です。