人口受精も行う不妊治療専門の婦人科。245坪という大きさの中に受付・待合、診療・処置区域、治療・施術区域、そしてラボをバランスと動線を考慮しながらの配置はかなりの難易度でしたが
夜間に及ぶ打合せを重ねながら先生と一緒にブラッシュアップし完成しました。
作図の際、一箇所の修正のためにしている範囲はおよそ内科一つ分の範囲と分かったときは改めて大きさを実感したものでした。それだけに完成時の思いもひとしおでした。
婦人科といえど不妊治療は男性も来院されるクリニックです。男女それぞれへの配慮もしながら 動線を決定していくのに苦労しましたが、各部署へのアクセスを2通り、3通り取れるようにしてスタッフが都度コースを判断し案内することにより解決となりました。終盤保健所とのやり取りもあらためて発生し、先生と不妊治療の特異性を理解していただくよう勤めながら妥協点を探っていくなど、先生にもとても多くの時間を頂きながら完成にたどり着きました。
今回は保健所の判断が地域・担当によって格差があることをあらためて実感した案件です。
どの地域で開業するかによってプランの取り方、解釈の仕方が違ってしまうのはとても残念ですが現行では真摯に指導に耳を傾けながら、やりたいことを粘り強く了解して頂ける様折衝していくしか無いようです。
先生と一緒に、妥協点が一方的にならないように交渉・理解を求めていくことも私たちに求められる大切な完成までのプロセスです。