凹の字を横にしたようなテナント形状に、関わる全ての方々と悩みぬいて出来たクリニックでした。完成後はちょうど凹んだ部分が緩衝区域となり診察中の声や処置室・内視鏡室の音・匂い等のありがちな問題を和らげています。
また、お年寄りの患者さんには先生が出迎えて診察室まで導くという、適度なコミュニケーションの機会にもなるエスコートゾーンとして利用されています。

診察・処置のゾーンと待合室がかなりはっきり区別されている事例ですが、その距離感をデメリットと捉えず積極的にクリニックの特色として、廊下ギャラリーや患者さんをお迎え・お見送りの場と利用したりと常にポジティブな行動と明るいキャラクターの先生にも助けて頂いたレイアウトでした。

ご開業の候補として選定された地域に、必ずしもクリニックに適したテナントがあるわけではありません。ただ、適するか適さないかの判断にテナント形状という問題は造る側の論理ではなく、使用する側が前向きに捉えられるかという事もとても大切だとあらためて感じました。
私達アドミニはクリニックの機能を満たす提案というだけでなく、先生方が前向きになれる、気持ちを満たすご提案を第一に考えお手伝い致します。